【西 の 観 音 様】
 戦国時代(1470年頃から約100年)の終わり頃,塩屋村西町(今の塩屋西地区)に九右衛門という人が住んでいた。九右衛門は,毎晩水に沈んでいる観音様の夢を見るようになり,その観音様を引き揚げることを決心して船を出し,お告げがあった場所で,網を使って観音様を引き揚げた。
 そして,自分の屋敷に「マユミ」という木を植え,これを生け垣として観音堂を建て,観音様を大切におまつりした。
 この観音様を人々は厚く信仰し,江戸時代(1603〜1867年),数十年に一度,観音堂の扉が開く日には,大勢のお参りの人々でにぎわっていた。

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