兵庫県赤穂市の文化財 -the Charge for Preservation of Caltural Asset ,Ako-
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「坂越の船祭」が国重要無形民俗文化財に指定されました!!

 赤穂市坂越で毎月10月に行われる「坂越の船祭」は、平成4年に国から「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されていました。赤穂市教育委員会では、平成19〜21年度に、国庫補助事業による総合調査を実施し、平成22年12月に報告書を刊行しています。

 文化庁の文化審議会(会長 西原鈴子)は、平成24年1月20日に開催された同審議会での審議、議決を経て、新たな重要無形民俗文化財の指定を文部科学大臣に対して答申しました。3月8日付けで行われた、官報告示及び指定証書交付により、「坂越の船祭」は、正式に国重要無形民俗文化財に指定されました。

文化財の所在地
兵庫県赤穂市坂越
保護団体
坂越の船渡御祭保存会
公開期日
毎年10月第2日曜日(本宮)とその前日(宵宮)
文化財の概要
1 文化財の特色
 坂越の海運業の発達とともに伝承されてきた船祭りであり、優雅で華やかな船団による船渡御祭は、海上にある御旅所に神輿が神幸する大規模な船祭りの典型例と考えられるものである。瀬戸内海を代表する伝統的な船祭りとして注目され、櫂伝馬と呼ぶ2隻の手漕ぎの船による船競漕や若者たちによるバタカケなど多彩な構成要素がみられるとともに、頭人を中心とする祭祀組織にも地域的特色が顕著であり、我が国の祭礼文化やその変遷を理解する上で重要である。
2 文化財の説明
 本件は、兵庫県赤穂市坂越にある大避神社の祭礼で、神輿船を中心とする数多くの木造和船からなる船団が行列を組んで海上を巡行する大規模な船渡御祭である。10月中旬に行われる本宮には、櫂伝馬を先頭に、天幕や五色の吹流し、幟などで飾られた、獅子船、5艘の頭人船(五番頭人船から一番頭人船)、楽船、神輿船、歌船から成る一大船団が、東之浜から坂越湾に浮かぶ生島まで、坂越湾内を巡行する。
 船祭りの運営は、氏子から選ばれる、頭人と呼ばれる5名の男性を中心に行われ、頭人は、神輿に供奉し、船渡御では頭人船に乗って神輿船を先導するなど重要な役割を担う。
 また、船渡御の際には、2艘の櫂伝馬を用いたハナトリと呼ばれる船競漕、若者達が神輿船に掛ける板を用いて行うバタカケと呼ばれる余興も行われる。

 なお、この指定により、国指定の重要無形民俗文化財としては兵庫県内7番目、西播磨では初めての指定となります。赤穂市での国指定の文化財としては8件目です。

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巻頭写真1
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−連絡先−
赤穂市教育委員会事務局文化財課文化財係
〒678-0292 兵庫県赤穂市加里屋81番地
TEL:0791-43-6962 FAX:0791-43-6895
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