赤穂城跡二之丸西仕切門の復元工事完了!
平成21年10月から実施しておりました西仕切門の復元工事が完了いたしましたのでご報告いたします。
西仕切門の復元につきましては、平成14年度から進めている赤穂城二之丸庭園整備事業の一環として、赤穂市が文化庁補助事業として実施したものです。
西仕切門は、二之丸を南北に区切る西仕切に設けられた城門で、古絵図や文献史料からもその存在が知られていました。この西仕切と西仕切門は、二之丸を南北に区画する施設であるばかりではなく、二之丸庭園の南限ともなるもので、庭園背後の風景としても重要なものです。
西仕切と西仕切門は明治以降に失われ、周辺一帯は削平を受けて田畑となり、その後いったんは都市公園や赤穂高校の運動場となっていました。平成10〜13年度に実施した二之丸庭園の発掘調査において、門及び土塀の遺構が検出され、門の位置と規模、さらにはその構造が明らかとなりました。
この発掘調査によって検出された遺構をもとに、文献史料や絵図史料、さらには他の城郭の事例等を総合的に検討してその復元設計を行い、文化庁の承認を得て平成21年度に復元を行うこととなりました。
なお、すでにご案内のとおり復元工事の途中、平成22年2月13日には復元工事見学会を開催し、約200名の参加者に門や土塀の復元工事の様子をご覧いただいたところです。
西仕切門復元工事の概要は次のとおりです。
- 1.事業主体
- 赤穂市教育委員会生涯学習課
- 2.工事名
- 赤穂城跡西仕切門整備工事
- 3.工 期
- 平成21年10月1日〜平成22年3月25日
- 4.概 要
- 西仕切門 1棟(棟門、脇戸付き、木造切妻造本瓦葺)
別名「透かし門」とも呼ばれた門で、門扉の一部に横板を張らない構造であったことが概観上の大きな特徴です。 - 土塀 10.5m(版築土塀 本瓦葺)
西仕切門と既設の復元土塀(平成15年度)とをつなぐ形で版築工法によって復元しました