HOME>特別展「蟻無山古墳の時代―播磨に渡来人きたる―」を開催します!
特別展「蟻無山古墳の時代―播磨に渡来人きたる―」を開催します!
『播磨国風土記』に、数多くの渡来人伝承が見られる旧播磨国のなかで、旧赤穂郡(赤穂市・相生市・上郡町)には、渡来人「秦氏」にまつわる歴史史料・伝承が数多く残されています。しかし、残念ながら旧赤穂郡は『播磨国風土記』の記載から漏れており、考古資料による歴史の構築が特に期待されているところです。
赤穂市の所在する蟻無山1号墳は、千種川流域で最大の中期古墳であり、出土した初期須恵器は、朝鮮半島から伝来したばかりの技法で製作されたものでした。さらに本墳は、前方後円墳ではなく「帆立貝形古墳」として築かれ、また形象埴輪などこれまでになかった特徴が多々見られることから、播磨の古墳時代中期の始まりを告げる古墳と言えます。
本展では、蟻無山1号墳築造以後の播磨における古墳の動向を総覧するとともに、渡来人がいかに播磨古墳時代社会に大きな変革をもたらしたかについて、「初期須恵器」や「初期群集墳」をキーワードに明らかにします。
- ■会 期
- 平成26年7月18日(金)~9月15日(月)
- ■場所
- 赤穂市立有年考古館
- ■開館時間
- 10時~16時(入館は15時30分まで)
- ■休館日
- 毎週火曜日
- ■主な展示資料
- 蟻無山古墳群(赤穂市) 初期須恵器・器台、馬形埴輪
- 奥山古墳群(赤穂市) 須恵器
- 有年原・田中遺跡(赤穂市) 陶質土器・初期須恵器・韓式系土器
- 堂山遺跡(赤穂市) 初期須恵器・甕
- 宿禰塚古墳(相生市) 初期須恵器・台付壺
- 黍田古墳群(たつの市) 初期須恵器
- 市之郷遺跡(姫路市) 韓式系土器
- 小婦方遺跡(姫路市) 韓式系土器
- 東沢1号墳(加古川市) 初期須恵器
- 黒福古墳群(加西市) 初期須恵器
- 高木古墳群(三木市) 初期須恵器
- 陶邑窯跡群(堺市) 初期須恵器
- 持ノ木古墳(岸和田市) 初期須恵器
- ■特別展示解説
- 2014年7月26日(土) 午前10:00~11:10 於:赤穂市立有年考古館
- 2014年8月9日(日) 午前10:00~11:10 於:赤穂市立有年考古館
- 赤穂市教育委員会学芸員による特別展の展示解説を行います。
- ■講演会
- 2014年7月26日(土) 午後1:30~3:00 於:有年公民館
- 記念講演会「蟻無山古墳群を考える―播磨の中期古墳時代」 講師 岸本道昭(たつの市教育委員会)
- 2014年8月9日(土) 午後1:30~3:00 於:有年公民館
- 記念講演会「倭の五王と地域豪族―古墳造営にみる地域支配」 講師 高橋克壽(花園大学文学部教授)