国史跡赤穂城跡(兵庫県赤穂市) 公式Webサイト


 ■赤穂城跡のみどころ

A 曲線に延びる石垣

 一般的に、日本の近世城郭の形は直線を基調とし、角をもつ形に築かれています。
 しかし、赤穂城では、随所に曲線を描く石垣が見られます。

 一目でわかるのが、二之丸水手門脇の石垣です。石垣がほぼ90度曲がっている部分ですが、見事な曲線を描きます。
 石垣の角部分は、戦のときに死角を無くし、また弓矢や鉄砲を一斉に射かけるためと言われていますが、一方で外敵へ弓矢を射かける際、方向が限定されてしまうという側面があります。
 その一方、曲線を描く石垣は当時としては珍しく、どこに石垣の角があるのか困惑させると同時に、放射状に弓矢や鉄砲を射かけることが可能です。

 実戦で使用されたことはありませんが、甲州流軍学による築城をよく示した例と言えるでしょう。

 このほか、三之丸大手門枡形でも、発掘調査により石垣隅部の基礎石が曲線を描いていたことが判明し、曲線の石垣として整備しています。

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